【登壇報告】中部学校図書館協議会 研修会「心をつなぎ 学びを広げる学校図書館」にパネリストとして登壇しました

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中部学校図書館協議会の研修会の様子

2026年7月8日、読谷村文化センターにて開催された「令和8年度 中部学校図書館協議会 総会・研修会」に、琉球のタネ代表 佐渡山がパネリストとして登壇いたしました。

テーマは「心をつなぎ 学びを広げる学校図書館」。中部地区の小中学校の図書館司書教諭・司書ら約200名にご参加いただきました。(沖縄タイムス2026年7月8日付記事にてもご紹介いただきました)

パネルディスカッションの様子

3人のパネリストによる話題提供

パネルディスカッションには、恩納小学校PTA会長として読み聞かせに取り組む森山陽介さん、保育士ライターの平安座尚子さん、琉球のタネ代表 佐渡山の3名が登壇しました。

森山さんからは、「図書館に行けば謎が解ける」ような仕掛けを読み聞かせに組み込む実践が紹介されました。沖縄の地名や苗字の読み方が時代とともに変化してきた話や、言葉を逆再生する遊びなど、身近な「なぜ?」の答えがすべて図書館の本の中にあることを、子どもたちに体感させる工夫です。

平安座さんからは、図書館が「子どものすてきな空間になる」ことを、ご自身が関わった事例とともにお話しいただきました。対人関係が苦手な生徒が、静かな図書館というスペースを拠り所にしながら小説を書き上げ、「文芸フリマ」に出展するところまで伴走したエピソードです。読書は「読む」だけでなく「書いて、発表する」ところまでつながることで、子どもの自己有能感を育てる力になります。

パネルディスカッションのテーマ:AIと図書館をつなぐ新しい発想

佐渡山からは、学習環境プランナーとしての立場から、デジタルツールと図書館を組み合わせる二つの具体的な方法をご提案しました。

一つ目は、多重知能理論(MI理論)を活かした選書です。読書を押し付けるのではなく、その子が得意とする知能(空間・身体・音楽など)をまず見極め、そこから興味に合いそうな一冊を勧めていくというアプローチです。

二つ目は、AI×日本十進分類法(NDC)で本を探しに行くという提案です。きっかけは、子どもが日頃使っているAI(ChatGPT等)に「自分に合うお薦め本」を聞いてみる、というシンプルな入り口です。そこからもう一歩踏み込み、これまでのやり取りをAIに振り返らせて「日本十進分類法」の何番の棚に自分の興味のある本がありそうかを教えてもらい、実際にその番号の棚へ図書館まで探しに行く、というのがこのアイデアの核心です。

デジタルで自分の関心のありかをまず言語化し、最後は自分の足で棚の前に立つ——オンラインとオフラインをつなぐこの導線に、会場の司書・教員の皆様からは「早速学校でやってみたい」という反響をいただきました。

「保健室」と並ぶ、もう一つの居場所

議論はさらに、学校図書館の本質的な価値にも及びました。佐渡山・平安座の両氏からは、学校の中で子どもが評価を気にせず本音を出せる場所として、「保健室」や「図書館」もその一つではないか、という声が上がりました。不登校傾向にある子どもにとって、図書館は単なる本の置き場ではなく、安心して過ごせる居場所としての機能を担っています。

外国籍の子どもにとって日本語特有の「主語の省略」が読書の壁になりやすいこと、正月に値段を気にせず好きな本を1冊買える「お年本」という家庭の工夫なども紹介され、デジタルとアナログ、それぞれの利点を生かした読書推進のあり方が話し合われました。

参加された皆様から

北中城小学校の新垣さつき司書からも、多くの学びがあったこと、そして図書館が子どもと先生と地域とをつなぐ場所であってほしいという思いが語られました(沖縄タイムス記事より)。司会からも、図書館が子どもだけでなく大人や地域をつなぐ大切な場所であることが総括され、会は盛大な拍手のうちに閉会いたしました。

おわりに

ご参加いただいた中部地区の司書教諭・司書の皆様、そして貴重な学びの場をつくってくださった中部学校図書館協議会の皆様に、心より感謝申し上げます。

私たちはこれからも、学校・家庭・地域が連携し、子どもたちが自分の「好き」「得意」に安心して出会える環境づくりを支援してまいります。

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